商店街の事業者が使える補助金関連の制度を紹介

商店街の事業者が使える補助金関連の制度を紹介

商店街は単に買い物をするだけでなく、地域に暮らす人々の日常生活を支えたり、地域のコミュニティーの場としての機能を果たしたりする、無くてはならない場所です。

そのような商店街を支援しようと、国や商工会はさまざまな制度を設けています。

今回は商店街の事業者が使える補助金関連制度として、全国一律の制度と自治体を代表して、東京都の制度をご紹介します。

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全国対象の補助金関連制度

各自治体で行われている補助金制度は多数あります。

はじめに、全国対象の補助金関連制度を5つご紹介します。

なお、詳細な募集要項については、各制度の公式ホームページを参考にしてください。

地域商業機能複合化推進事業

地域商業機能複合化推進事業は、地方公共団体(都道府県及び特別区を含む市町村)が、商店街にかかわる団体・企業を支援した際に、国が経費の一部を補助する制度です。

対象者は、所在地の都道府県又は市区町村へ応募することで申請できます。

商店街の新たな需要につながる魅力的な機能を導入し、最適な商店街の再構築に向けて取り組む事業です。

制度の内容は、以下の2種類です。

ソフト事業:ニーズを把握するための、データ収集・分析

例)AIカメラの導入による来街者の属性・回遊情報の収集・分析

ハード事業:商店街にない、新たな機能の導入

例)若者や子育て世代が集う交流スペースの整備

補助率は、使用する制度によって異なり、上限額は最大4,000万円です。

出典:中小企業庁「令和5年度予算「地域商業機能複合化推進事業(地域の持続的発展のための中小商業者などの機能活性化事業)」

共同・協業販路開拓支援補助金

共同・協業販路開拓支援補助金事業は、中小企業・小規模事業者などが共同で商品やサービスを展開する取り組みを、制度の申請者である地域振興といった機関が支援しながら実施する際に、経費の一部を補助する制度です。

補助対象事業は、以下の条件を含んだものです。

  • 中小企業・小規模事業者を10社以上支援している。
  • 支援が商品開発力・販売力の向上につながり、事業効果の広がる取り組みである。
  • 地域振興といった機関が主体的・中心的な役割を担っている。
  • 中小企業・小規模事業者などの販路開拓の機会提供にとどまらず、フォローアップまでがワンストップとなった取り組みをしている。

制度の内容は、以下の3種類です。

  • 展示会・商談会型
  • 催事販売型
  • マーケティング拠点型

補助率は、経費区分によって異なり、上限額は 5,000万円です。

出典:全国商工会連合会「共同・協業販路開拓支援補助金

面的地域価値の向上・消費創出事業

面的地域価値の向上・消費創出事業は、商店街の組織が自らの魅力・地域資源を用いて実施する、滞留・交流空間の整備や消費創出事業などを支援する制度です。

補助対象者は、商店街の組織・民間事業者です。

補助対象事業は、以下の3種類で、1および2を含むことが条件です。

  1. 中小企業診断士、経営指導員(商工会、商工会議所)などの専門家による伴走支援
  2. 消費創出事業:回遊促進・体験、交流・ブランディング・情報発信強化など
  3. 滞留・交流空間整備事業:空き地、空き店舗、歩道などの利活用・店舗の機能転換・景観整備(統一化)

補助率は、2/3で、上限額は3,000万円、下限額は200万円です。

出典:中小企業庁「令和4年度第2次補正予算「面的地域価値の向上・消費創出事業」

IT導入補助金

IT導入補助金制度は、中小企業・小規模事業者のITツール導入を支援し、業務効率化をサポートする制度です。

制度の内容は、以下の5種類です。

  • 通常枠
  • セキュリティ対策推進枠
  • デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
  • デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)
  • デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)

補助率はそれぞれの募集枠で異なり、上限額は最大で3,000万円です。

出典:一般社団法人 サービスデザイン推進協議会「IT導入補助金について」「事業概要

インバウンド需要拡大推進事業

インバウンド需要拡大推進事業は、中小小売業・サービス業のグループが、民間事業者(インバウンドベンチャー)と連携して実施する、訪日外国人消費拡大のための取り組みを支援する制度です。

インバウンドベンチャーとは、訪日外国人観光客に対する商品・サービスの提供方法の改善に役立つ、革新的なソフトウェア・ハードウェア・ノウハウ・技術を提供する、事業者を指します。

補助対象事業は、以下の通りです。

  • 訪日外国人観光客のニーズに対応して、商品・サービスを多言語化する
  • 店舗データ分析を用いた、効果的な商品・サービスを提供を推進する

補助率は2/3以内で、上限額は3,000万円、下限額は200万円です。

出典:中小企業庁「令和元年度補正予算「インバウンド需要拡大推進事業(地域消費拡大推進事業)」」「令和元年度「インバウンド需要拡大推進事業(地域消費拡大推進事業)」に係る 補助事業者募集要領

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自治体ごとの補助金関連制度

全国向けだけではなく、自治体特有の制度もあります。

ここでは、東京都の商店街にかかわる事業者が使える、補助金関連制度をご紹介します。

東京都|商店街デジタル化推進事業費補助金

商店街デジタル化推進事業費補助金は、東京都内の商店街が、デジタル技術の活用に取り組む際の、経費を補助する制度です。

補助対象事業は、以下の通りです。

  • 商店街が一体的にキャッシュレス決済を導入する取り組み
  • 商店街アプリの開発、商店街ECサイトの構築、デジタル技術による商店街活性化を図る取り組み

補助対象者は都内の商店街、商店街の連合会、商工会、商工会連合会及び商工会議所です。

補助対象経費は、以下の通りです。

  • 専門家からの支援に要する経費
  • デジタル技術の導入経費、サポート経費
  • 広報・PR経費

補助率は9/10以内で、限度額は1,000万円です。

出典:東京都産業労働局「「商店街デジタル化推進事業補助金」」「商店街デジタル化推進事業の募集開始

東京都|中小企業組合など新戦略支援事業

中小企業組合など新戦略支援事業は、東京都の中小企業組合や中小企業グループが実施する、業界の活性化に向けた取り組みを支援する制度です。

制度の内容は、2つに分けられます。

  • コーディネーターといった派遣事業

専門家(中小企業診断士や弁護士など)の派遣による支援

  • 経費助成事業

一定の要件を満たした下記の取り組みにおける経費助成

  1. 販路開拓
  2. 人材育成
  3. 国際化対応
  4. 共同研究、共同開発
  5. 情報化推進 など

補助率は補助対象者の規模によって異なり、限度額は最大1,000万円です。

出典:東京都中小企業団体中央会「「令和5年度 中小企業組合など新戦略支援事業」

まとめ

補助金関連制度を使えば、資金に不安がある事業者の方でも、商店街や店舗で新たな事業を始められる可能性があります。

ぜひ補助金関連制度の活用を検討してはいかがでしょうか。

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