観光向けの補助金|地域創生に役立つものを紹介   

今回は、観光向けの補助金について全国の地域創生に役立つものを紹介します。

時期によってはすでに今年度の制度を締めきっている可能性がありますが、数年連続で公募しているものもあるため、来年度に向けて準備を進めてもよいでしょう。

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デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ)

デジタル田園都市構想とは、地域の豊かさを保ちつつ、都市と同じ機能もしくは異なる魅力を創出する地域づくりをいいます。

デジタル庁では、以下の取り組み支援に数百億円の予算を交付金として出すことを公表しています。

  1. デジタル実装タイプ:デジタル実装の取り組み
  2. 地方創生推進タイプ:デジタル活用による観光・農林水産業の振興などの地方創生に資する取り組み
  3. 地方創生拠点整備タイプ:拠点設備を整備する取り組み

観光での採択でいうと、以下のような事例が挙げられます。

  • シェアサイクルの市民割引制度
  • マイナンバーカード連携アプリ
  • 地域通貨・地域限定商品券のアプリ管理

出典:地方創生サイト「デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ)

国立公園等資源整備事業費補助金

国際観光旅客税を財源とした、国立公園における滞在環境の質を高めるための支援制度です。

以下のような事業を対象としています。

  • 廃屋撤去事業
  • インバウンド対応機能強化事業
  • 文化的まちなみ改善事業
  • 既存施設観光資源化促進事業
  • ワーケーション受入れ事業
  • 引き算の景観改善

2022年度は、長崎県の雲仙天草国立公園や、北海道の阿寒摩周国立公園が採択されています。

出典:環境省「令和5年度国立公園等資源整備事業費補助金(国立公園利用拠点滞在環境等上質化事業)の間接補助事業の公募について

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共同・協業販路開拓支援補助金

地域振興等機関(地域に根付いた企業の販路開拓を支援する機関:商工会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、商店街振興組合、その他要件を満たす法人)によって提供されるサービスのリブランディングを目的とした補助金です。

以下の3類型があります。

  • 展示会・商談会型
  • 催事販売型
  • マーケティング拠点型

観光に関して採択された事業者には、以下のようなものがあります。

  • 焼酎の中国向け越境ECサイト
  • 北海道北広島のボールパークを活用したEC拠点設備
  • 秋田の伝統工芸品のフランス開拓

出典:中小企業庁「「共同・協業販路開拓支援補助金(第7回)」の公募が開始されました」、全国商工会連合会「共同・協業販路開拓支援補助金

中小企業生産性革命推進事業「事業承継・引継ぎ補助金」

事業承継やM&Aにかかる経費の一部を補助する目的で作られた制度です。

この補助金には、観光目的の専門活用も含まれています。例えば、岩手県田野畑村で唯一夜営業を行っている飲食店では、事業承継によって、ファミリー層の獲得を狙った取り組みを行っています。

補助金には、店舗改装費を用いて子育て世代・3世代にもバリアフリーな空間づくりを行いました。また、観光目的で道の駅・体験ツアーの事業者と連携したコンセプト設計に取り組んでいます。

出典:中小企業庁「中小企業生産性革命推進事業「事業承継・引継ぎ補助金」(五次締切)の公募要領

訪日外国人旅行者周遊促進事業費補助金

訪日外国人旅行者の観光地利用を促進するための取り組みを実施する事業者・団体に対して、その経費の一部を補助するものです。

「歴史的資源を活用した観光まちづくり推進事業」とも呼ばれ、伝統的建造物や歴史的な街並みの改修・維持費に充てられます。その他、備品購入・体験ツアー・宿泊・飲食など、観光の機能性を高める取り組みが支援対象です。

出典:観光庁「令和4年度補正 訪日外国人旅行者周遊促進事業費補助金(歴史的資源を活用した観光まちづくり推進事業)の公募開始

観光再始動事業

規模3,000人以上、もしくは付加価値が高いコンテンツ・イベントに支援される制度です。

採択には、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)や乃木坂46の関連イベント、岸和田だんじりツアーなど、100以上のコンテンツ・イベントが採択されています。外国人向け観光客の例でいうと、以下が採択されています。

  • タイ富裕層向け:北海道のサッカーチーム「コンサドーレ札幌」の特別観戦プラン。
  • 海外富裕層向け:世界遺産貸切・日本トップシェフの料理体験。
  • 海外富裕層向け:蔵王山ヘリコプターツアーとグランピングコンテンツ。

出典:観光庁「~「観光再始動事業」の2次公募を開始します~

インバウンド受入環境整備高度化事業

訪日外国人観光客の周遊・消費を拡大するための環境整備を支援する制度です。主に以下があげられます。

  • ナイトタイムエコノミ-の整備
  • 屋外広場の整備
  • 飲食店の多言語対応
  • 無線LANの整備
  • グランピング環境の整備

出典:観光庁「インバウンド受入環境整備高度化事業

地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業

地域・産業の経済活性化を目的に定められた制度です。以下の3つがあります。

  • 地域一体型:候補地域が対象。
  • 国立公園型:国立公園の関連団体が対象。
  • 交通連携型:申請者が交通事業者。

地域一体型では、伴走支援という課題抽出・コンセプト設計などのコンサルティング支援を受けられます。

採択された地域には以下のようなものが挙げられます。

  • 神奈川県湯河原町:首都圏のミドル夫婦・若年層を対象に宿泊意欲を高める街並み整備。
  • 長野県野沢温泉村:スキー施設を生かした宿泊施設・外観整備。
  • 鹿児島県霧島市:霧島の泉質・自然の食材をいかした、温泉付き客室の改修・食事施設の改修。

出典:観光庁「「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」事業の第1期地域公募

まとめ

今回は、観光向けの補助制度について詳しく解説しました。他にも、地方特有の制度があるため、事業者や自治体はぜひ調べてみてください。

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