地域通貨・デジタル商品券施策を立ち上げられるクラウド型プラットフォーム「モバイル商品券プラットフォーム byGMO」は、自治体・商工会・地域金融機関等の地域主体が、短期間で安全かつ柔軟に地域通貨・デジタル商品券施策を実装できます。
- 紙商品券からの切り替え/ハイブリッド(紙+デジタル)に対応
- プレミアム付与、業種・エリア・期間制限など多様な設計が可能
- 加盟店精算や利用状況レポートなど、運営側の業務を一括で効率化
- スマホアプリ/ブラウザなど、地域のデジタル環境に応じた構成が選択可能
「モバイル商品券プラットフォーム byGMO」では、
「自分たちの地域ではどのようなスキームが現実的か」
「紙とデジタルをどう組み合わせるか」
といった初期検討段階からご相談いただけます。
使い方・導入の流れ・セキュリティまで、検討に必要な情報を紹介資料をお届けします。
地域通貨とは
「地域通貨」は、特定の地域内での利用を想定したキャッシュレス決済の総称として使われることが多い言葉です。
法律上の明確な定義がある用語ではなく、実務上は、地域経済の活性化、生活支援、観光振興、商店街振興などを目的として、自治体・商工会・商工会議所・商店街・第三セクター・地域金融機関などが関与する仕組みを指して使われることが多いです。
紙の商品券、プレミアム付商品券、地域ポイント、電子マネー、QRコード決済を活用した地域限定キャンペーン、デジタル商品券など、具体的な形態は事業スキームによって異なります。
地域通貨の基本的なイメージ
実務上は、次の条件をおおよその目安とすると整理しやすくなります。
- 自治体、商工会・商工会議所、第三セクター、地域金融機関など、地域の公的な主体が企画・資金・運営のいずれかに関与していること
- 地域内の複数の店舗・施設で共通利用できること
- 地域経済活性化や生活支援、観光振興など、地域課題の解決を明示的な目的としていること
用語の整理
地域通貨(広義):地域内の加盟店で利用できる決済・ポイント・商品券などの総称
- 特定の地域内での利用を前提としている
- 地域経済の活性化や生活支援などの地域課題の解決を目的とする
- 自治体が発行するデジタル商品券
- 商店街が発行する電子スタンプ・ポイント
- 地域金融機関が提供する地域限定のキャッシュレスサービス など
デジタル商品券:従来の紙商品券を、スマホアプリやQRコードなどで電子化したもの
- プレミアム付(額面以上に利用できる)、用途限定(地域内・業種限定)などの設計は紙と同様
- 利用者が前払いで購入・チャージし、残高を利用するケースが多く、資金決済法上は「前払式支払手段」に該当する場合がよく見られます(設計によって異なる可能性があります)。
キャッシュレス決済:クレジットカード、デビットカード、交通系IC、QRコード決済、ハウス電子マネーなど、現金以外の決済手段全般を指す総称
- 全国どこでも使える汎用的な決済と、特定の店舗・チェーン・地域だけで使える決済の両方を含みます
地域電子マネー・独自Pay:特定の事業者・商店街・自治体・地域金融機関などが独自に発行する電子マネーやコード決済
- 資金移動業者や前払式支払手段発行者と連携して提供されるケースが多く、地域内の複数店舗で共通利用できるように設計されます
なぜ今、地域通貨が注目されるのか
ここでは、今なぜ地域通貨が注目されているのかを紹介します。
地域経済の停滞と購買行動の変化
- 人口減少・高齢化に伴い、地域内消費の減少が続いている地域が多い
- ECや大手チェーン等への購買シフトにより、地元商店街の売上確保が課題になっている
- 「地域でお金を回す」ことを意識した施策(プレミアム付商品券・ポイント還元等)が継続的に求められている
感染症流行を契機としたキャッシュレス・DXの加速
- 感染症対策として、非接触・非対面の決済手段へのニーズが高まった
- 紙の商品券での行列や配布・換金業務の負荷が顕在化し、デジタル化への問題意識を共有しやすくなった
- 国のキャッシュレス推進事業やポイント事業などを通じて、住民側のデジタル利用経験が広がった
データ活用・施策の「見える化」
- これまでの紙商品券や地域ポイントでは、利用実績が紙ベースで把握されることが多く、分析には限界があった
- デジタル化することで、「どの時期に、どの業種で、どの程度利用されたか」といったデータを取得しやすくなり、施策の効果検証につなげやすくなる
- エビデンスに基づいた予算要求・議会説明が求められる場面が増えており、「見える化」に対応できる手段として地域通貨が選択肢に入ってきている
- 一方で、実務的には「総額・件数レベルの集計」にとどまるケースも少なくないため、体制やスキルも踏まえた現実的なデータ活用の設計が必要です
地域通貨の類型整理
地域通貨と一口に言っても、運営主体やスキームによって特徴が異なります。ここでは、大きく3つに整理します。
自治体主導型
- 自治体が発行主体となり、プレミアム付デジタル商品券やデジタル版の地域通貨を実施するタイプ
- 多くは公募で決済事業者・システム事業者を選定し、期間限定の事業として実施されます
特徴
- 施策目的(物価高騰対策、子育て支援、観光振興等)を明確に打ち出しやすい
- 予算・会計・公募手続きなど、行政手続きに沿った運営が求められる
- 議会・監査・住民説明を意識した設計が必要になる
民間連携型(商工会・金融機関等との連携)
- 商工会・商店街・第三セクター・地域金融機関などが中心となり、自治体と連携しながら運営するタイプ
- 自治体予算によるプレミアム付与や広報支援と、民間側の加盟店開拓・運営ノウハウを組み合わせる形が多い
特徴
- 行政と民間の役割分担により、継続性のある取り組みを検討しやすい
- 地域金融機関の口座連携やポイント連携など、地域の既存インフラを活かせる可能性がある
既存決済活用型(汎用決済のキャンペーン活用)
- Pay系のQRコード決済など、既に普及しているキャッシュレスサービスを活用し、地域限定キャンペーンを行うタイプ
特徴
- 住民側の利用ハードルが比較的低い(既存ユーザーが多い場合)
- 「地域限定」にするための条件整理や事務処理が必要
- 地域内での循環性(残高が地域外で使われる可能性)について、目的に応じた検討が必要
運営側のメリット・デメリット
ここでは、運営側のメリット・デメリット・検討課題を整理します。
メリット
業務効率化
- 紙の商品券に比べ、印刷・封入・配送・換金処理などの事務負担を軽減できる可能性があります
- 加盟店精算が自動化・即時化される仕組みを採用すれば、職員や商工会の人的負担を抑えやすくなります
データ活用
- 利用日時・利用店舗・利用額などのデータを集計し、地域経済の動きを把握しやすくなります
- 次年度以降の施策設計(対象業種の見直し、プレミアム率の検討等)の材料として活用しやすくなります
透明性・説明責任
- 実績データをもとに、議会・監査・住民への説明資料を作成しやすくなります
- 紙の商品券よりも、残高や利用状況の管理がシステム上で可視化されるため、内部統制の観点でもメリットがあります
デメリット・検討課題
初期設計と準備の負荷
- システム選定、公募仕様書作成、要件整理など、立ち上げ時の検討事項が増える傾向があります
- デジタル用語やシステム構成に不慣れな担当者にとっては、情報整理の負担を感じる場面も想定されます
デジタルデバイドへの配慮
- スマートフォンを使わない住民への対応(紙との併用、代理申請・代理利用の仕組み等)を検討する必要があります
- 加盟店側でも、スマホやタブレットの操作に不慣れな店があるため、サポート体制の準備が求められます
システム障害・不具合リスク
- ネットワーク障害やアプリの不具合など、デジタルならではのトラブルが起こる可能性があり、事前の対応方針整理が必要です
利用者側のメリット・デメリット
ここでは、利用者側のメリット・デメリット・懸念を整理します。
利用者側のメリット
- 紙の商品券のように「紛失や持ち歩き」の心配を減らせる可能性がある
- スマホ上で残高や利用履歴を確認でき、使い切りやすい
- 24時間どこからでも購入・チャージできる仕組みであれば、窓口に並ぶ必要がない
- 非接触で決済できる場合、スムーズな会計につながることが期待できる
利用者側のデメリット・懸念
- スマートフォンやインターネットの利用が前提となるケースが多く、一部の利用者にはハードルとなり得る
- 新しいアプリのインストールや会員登録など、初回設定の負担が発生する
- システム障害時の利用停止など、紙では起こりにくい事象が発生する可能性がある
導入を検討する際の比較軸
紙商品券と地域通貨、さらに既存キャッシュレス決済を比較する際の代表的な観点を整理します。
施策目的との適合性
- 物価高騰対策・生活支援が主目的か
- 商店街活性化・地元店舗への誘導が主目的か
- 観光・インバウンド対策か
- データ取得・DX推進も重視するか
目的によって、紙のほうが適しているケースや、既存QR決済キャンペーンがわかりやすいケースも考えられます。
業務負担・運営体制
- 発行・配布・換金処理に割ける人員・時間
- システムベンダーや商工会との役割分担
- 期間限定事業か、継続的なスキーム構築を目指すか
紙の商品券は従来のやり方が確立している一方、数量が増えるほど人的負担が大きくなりやすい傾向があります。地域通貨は立ち上げ時こそ検討事項が多いものの、運用が軌道に乗ると負担を抑えやすい面があります。
住民・加盟店の受容性
- スマホ利用率やキャッシュレス利用状況
- 年齢構成や外国人観光客の割合
- 加盟店側のレジ環境・通信環境
地域ごとの状況に応じて、「紙とデジタルの併用」や「既存決済サービスとの組み合わせ」など、段階的な導入も選択肢になり得ます。
費用と効果
- システム利用料・決済手数料・端末費用などのコスト
- 職員・商工会等の人件費・時間的コスト
- データ活用による将来的な効果検証のしやすさ
費用対効果の算定は一律には言えませんが、「見えやすいコスト(システム費)」と「見えにくいコスト(人手・時間)」の両方を整理し、比較する視点が重要です。
制度・法令上の留意点
※一般的な整理であり、具体的なスキームについては専門家への確認が推奨されます。最新の制度状況は、所管官庁・法令等での確認が必要です。
資金決済法(前払式支払手段・資金移動業等)
- デジタル商品券や地域電子マネーは、スキームによっては資金決済法上の「前払式支払手段」等に該当し得ます
- 発行主体、利用範囲、払戻しの有無、未使用残高の管理方法等によって、必要となる手続きや留意点が異なる場合があります
- 自治体が自ら発行主体となるのか、登録済の事業者等と連携するのかによって、求められる体制や確認事項が変わる可能性があります
- 既存QR決済のポイント還元キャンペーン等は、前払式支払手段とは異なる枠組みで設計される場合もあるため、個別確認が重要です
個人情報保護・決済データの利活用
- 利用者登録時に取得する氏名・連絡先等の情報
- 利用履歴等の行動データの扱い
- 利用目的、第三者提供の有無、保管期間、委託・再委託時の管理方法 等
自治体としては、自ら取得・保有する情報と、事業者側が取得・保有する情報の切り分けを整理したうえで、住民への説明方法、利用目的の明確化、必要に応じた同意取得の要否等を検討することが重要です。
決済情報の地域での利活用にあたっては、関連法令・ガイドライン等も踏まえながら、プライバシー保護と地域活性化の両立を図る必要があります。
会計・契約・監査
- 予算科目(給付金・委託料・補助金 等)の整理
- 公募・入札の実施方法と仕様書の書き方
- 未使用残高の扱い(返還、失効、翌年度への取扱い等)
- 監査時に求められるエビデンスの整理(システムログ、精算記録 等)
これらは自治体内部のルールや事業スキームにも影響されるため、財政課・会計課・監査委員事務局等との連携が重要になります。
予算・補助金活用の論点
※制度は年度ごとに変更される可能性があります。制度名称、対象経費、活用可否等の最新情報は、各省庁・事務局の公表資料をご確認ください。
活用が検討される主な財源の例
- 地方創生関連の交付金・補助制度等
- 物価高対応に関する交付金・財政措置等
- ポイント事業等との組み合わせ(過去の施策を踏まえた検討)
- 自治体独自の一般財源・基金
論点整理のポイント
- 単年度の「消費喚起」施策か、複数年を見据えた「地域DX基盤整備」か
- プレミアム分とシステム費用をどのような財源構成とするか
- 継続実施を視野に入れる場合、初年度以降の財源見通しをどう描くか
- 福祉・子育て・観光・産業振興など、複数部局にまたがるメリットをどう整理し、負担を分担するか
運用体制とフロー
地域通貨導入を検討する際、全体像を共有しておくと、関係部署との合意形成が進めやすくなります。一般的な流れは次の通りです。
企画・目的整理
- 施策目的・対象者・対象店舗・予算規模の検討
- 関係部局(産業、福祉、観光、財政など)とのすり合わせ
スキーム設計・事業者選定
- 紙/デジタル/ハイブリッド等の方式の比較
- 公募要領・仕様書の作成
- 事業者選定・契約
システム準備・加盟店募集
- 住民・加盟店向けマニュアル作成
- 加盟店説明会・登録受付
- テスト運転・動作確認
住民向け広報・申込み受付
- 広報紙・ウェブサイト・SNS等での案内
- 申込み・購入方法の分かりやすい説明
- コールセンター・窓口相談体制の整備
運用開始・問い合わせ対応
- 利用開始後の問い合わせ・トラブル対応
- 利用状況のモニタリング
精算・事業終了処理
- 加盟店への精算処理(随時/期間終了後)
- 未使用残高の処理
- 実績データの整理・分析
評価・次年度へのフィードバック
- KPIに基づく効果検証
- 住民・加盟店アンケート
- 改善点の整理と次年度方針の検討
リスクと対策
ここでは、地域通貨・デジタル商品券施策を実装する上でのリスクと対策を整理します。
不正・セキュリティ面
- 不正な多重申込みや名義貸し、加盟店側での不正利用などのリスク
- 対策例:本人確認方法の工夫、利用上限の設定、モニタリング、通報窓口の設置 等
- システム事業者が提供する不正検知機能の有無・内容も確認ポイントになります
運用負荷
- 窓口・コールセンターへの問い合わせ集中
- 加盟店からの操作問い合わせ・トラブルシューティング
- 対策例:FAQ整備、わかりやすいマニュアル・動画、事業者のサポート体制確認 等
アクセシビリティ・利用者配慮
- スマホを持たない人や操作が難しい人への配慮(紙との併用、家族代理利用など)
- 多言語対応(観光施策の場合)
- 視覚・聴覚等の障がいがある人にも利用しやすい画面設計かどうか
地域通貨・デジタル商品券の活用例
ここでは、規模・目的別の活用例を紹介します。
規模別
中核市クラス
- 全市的なプレミアム付デジタル商品券
- 多数の申込みに対応するため、オンライン申請・抽選機能を活用
- データを用いて地域ごとの利用状況を分析し、翌年度の対象業種を見直し
地方都市・郡部
- 紙とデジタルの併用型(紙に慣れた住民にも配慮)
- 商工会が加盟店サポートを担い、自治体は企画・財源・広報を担当する役割分担
観光地・温泉地等
- 観光客向けの地域通貨を導入し、宿泊施設や飲食店、体験施設で利用可能に
- 地域内での「はしご消費」を促すクーポン設計を行う
目的別
- 物価高騰対策・生活支援を主目的とする給付的なデジタル商品券
- 子育て家庭・学生・移住者等、特定の層に重点配分する施策
- 商店街イベントと連動したポイント付与やスタンプラリー施策
地域通貨・デジタル商品券の導入事例
当社の「モバイル商品券プラットフォーム byGMO」は、自治体、商工会、商店街など、さまざまな地域主体による地域通貨・デジタル商品券施策で活用されています。
岐阜県大垣市:プレミアム付商品券デジタル版「ガキペイ」

福岡市・姪浜商店会連合会:プレミアム電子商品券「めいのはまペイ」

長崎市北部商工会:プレミアム付電子商品券「トリコPay」

よくある質問
高齢者が多い地域でも、地域通貨の導入は検討できるのでしょうか。
スマホを利用しない方も一定数いらっしゃるケースが多いため、紙との併用や代理申請・代理利用の仕組みを設ける自治体もあります。地域の実情に応じて「デジタルのみ」「紙との併用」など方式を選択することが考えられます。
費用対効果が心配です。どのように判断すればよいですか。
システム費用だけでなく、紙の場合の印刷・配送・換金業務にかかる人件費・時間を含めて比較する視点が有効です。また、データ取得や業務平準化など、定量化が難しい効果も整理しておくと説明しやすくなります。
個人情報の取り扱いが不安です。
どの情報を自治体が取得し、どの情報を事業者が保有するかを明確にし、住民への説明と同意を適切に行うことが重要です。プライバシーポリシーや利用規約の内容、情報の保存期間や利用目的を事前に確認しておくことが望まれます。
どの方式(地域通貨)が自分たちの自治体に合うのか分かりません。
施策目的、地域のデジタル環境、予算・人員体制などによって最適解は異なります。「目的」「対象」「期間」「予算」「体制」の5つを整理したうえで、紙・デジタル・既存決済活用など複数のシナリオを比較する進め方がとられています。
一度デジタル化すると、今後も同じ方式を続けないといけませんか。
事業の目的や環境変化に応じて、毎年度見直すことが可能です。初年度は試行的に一部エリア・一部対象で実施し、結果を踏まえて拡大・縮小・方式変更する自治体もあります。
地域通貨は、「どの仕組みを使うか」だけでなく、「何のために、どのように使うか」が重要になります。
自治体規模や目的、予算、体制に応じたより具体的な設計が必要です。
まとめ
当社(GMOデジタルラボ株式会社)では、自治体様向けに地域通貨・デジタル商品券サービスの概要資料をご用意しています。サービスの特長や活用イメージ、導入検討時に整理したいポイントなど、情報収集段階で参考にしていただける内容です。
